2012年11月01日

祝婚歌

今日二つ目の投稿です。

10月は甥の結婚式がありました。

姪や甥の結婚式にはいつもプレゼントする詩があります。

吉野弘さんの「祝婚歌(しゅくこんか)」です。

こんなふうに優しく接することができれば、夫婦げんかもすぐにおさまるでしょうね。

なかなかそうはいかないものですが、時々この詩を読み返しています。

10月は私の結婚記念日もありました。

もう28回目なんだよなあ。



『 祝 婚 歌 』  吉野 弘


二人が睦まじくいるためには

愚かでいるほうがいい

立派過ぎないほうがいい

立派過ぎることは

長持ちしないことだと

気づいているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい

完璧なんて不自然なことだと

うそぶいているほうがいい

二人のうち どちらかが

ふざけているほうがいい

ずっこけているほうがいい

互いに非難することがあっても

非難できる資格が自分にあったかどうか

あとで疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは

少しひかえめにするほうがいい

正しいことを言うときは

相手を傷つけやすいものだと

気づいているほうがいい

立派でありたいとか

正しくありたいとかいう

無理な緊張には色目を使わず

ゆったりゆたかに

光を浴びているほうがいい

健康で風に吹かれながら

生きていることのなつかしさに

ふと胸が熱くなる

そんな日があってもいい

そしてなぜ 胸が熱くなるのか

黙っていてもふたりには

わかるのであってほしい




タグ :結婚祝婚歌
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Posted by KAYO at 09:50│Comments(0)
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